fc2ブログ

チェルヴィーノ

ツェルマットからイタリアに越境スキーです。

IMG_0321.jpg

太陽の降り注ぐイタリアの広大なゲレンデが眼下に広がり、麓の街まで続く全長22kmの大滑走が待ち受けます。

ところで、この山のなまえは何でしょう?


「マッターホルン」

…ご名答!

と言いたいところですが、
正解は、チェルヴィーノ Cervino/Monte Cervinoです。

ここはイタリアですから、イタリア語名のチェルヴィーノと呼ぶことにしましょう。

マッターホルン Matterhornはドイツ語名。
ツェルマットのネタでは使い古されたひっかけ問題でした;;

なお、フランス語ではセルヴァン Le Cervin/Mont Cervinと呼ばれます。(ツェルマットの5つ星ホテルの名前になっていますよ。)
イタリア語の直訳ですが、中世のラテン語名Mons Silvanusからそれぞれ派生したので当然と言えます。

スイス・イタリア国境に位置し、ほど近いフランスからも望むことができるため、古くからそれぞれの言語で呼びならわされてきたのでしょう。ちょうどエヴェレストがチベット語でチョモランマ、ネパール語でサガルマータと呼ばれるように。

イタリア語・フランス語以外の言語では、英語でもスペイン語でもロシア語でも、マッターホルンとして知られています。
おなじみの、スイス側で見る美しい姿とともに、ドイツ語名が浸透したのでしょう。

マッターホルンが後ろ向きだったら、みんな今頃チェルヴィーノと呼んでいたことでしょうね。

ところで、有名な山でも、地元では単に「おやま」とか「~さん」とか、愛称で呼ばれていることが多いですよね。
マッターホルンにも、スイス側ではHoru/Hore、イタリア側ではGran Beccaという呼び方があります。

Horuとは、Hornというドイツ語の、ツェルマットを含むヴァリス州山岳地帯の方言。
Horeとは、Hornというドイツ語の、ツェルマットの村特有の方言。
スイスにはホルン(=角)がつく山が多いですが、ヴァリスの人々にとっては、ホルン=角といえば、マッターホルンなのですね。

Gran Beccaとは、スイス・フランス・イタリア国境地帯で話されるマイノリティ言語のフランコ・プロヴァンス語で、大きなお山、というような意味です。
イタリア側に下りてみると、山らしい山といったらチェルヴィーノがどかーんと聳えているだけ、納得です。

さて、肝心なマッターホルンやチェルヴィーノの名前の意味ですが…
ああ、これをしゃべり出すと日が暮れちゃうので、やめときましょう。。

それじゃあ麓まで22kmのロングラン、行ってきまーす!!
スポンサーサイト




プロフィール

パウダーバーン

Author:パウダーバーン
"アルプスで最高のサービスを”
パウダーバーンはヨーロッパアルプス専門の旅行手配会社です。
スイスを中心にイタリア、ドイツ、オーストリア、フランスなどアルプス全域のリゾートをお取り扱いしています。
各地のホテルやバス手配、列車手配、ハイキングおよびスキーガイドを通してお客様に 『 アルプスで最高のサービス 』 を提供すべく日々活動しています。
ヨーロッパへのハイキング旅行、スキー旅行をお考えの方、ご質問、ご意見などお気軽にご連絡下さい。


Powder Byrne
Mülibach 3
CH-8852 Altendorf
Switzerland
e-mail: info@powderbyrne.ch

最新記事

最新トラックバック